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侮れないMAHALITO
RDSKやMAKE_HDに比べて、吸出しにはいまいち人気の薄いMAHALITOですが、実はその機能をフルに活用すると、かなり強力な吸出しが出来るのはご存知でしょうか?
実際にMAHALITOでmahalito a -2D -c -m43 出力ファイル 吸出し元ドライブというような感じで吸出しを行うと、*.2D(.2DD/.2HD)というファイルと*.DATというファイルがが作成されます。これらはMAHALITOのヘルプを見たら分かるとおり、フォーマット情報ファイルとベタイメージファイルであるわけですが、このうち前者のフォーマット情報ファイルというものが吸出しの際に、絶大な力を発揮するのです。
ところで皆さんは実際に他のツールで吸出しを行ってみたところ、CRCエラーが出たりトラック毎のセクタ数が異常だったりして、正常に吸えなかった経験はありませんか?
これはディスクがカビてたり、ディスクに傷がついていたり、磁性体が劣化していることが主な原因ですが、このような症状を起こすディスクに対してMAHALITOをうまく使うと一応正常に吸えることがあります。
さて、その方法ですが、本来高速化のために付けられた-Fオプションを用いるというところがポイントです。つまり、読み出し対象のディスクのフォーマットを強制的に固定し、ステータス部のリードエラーを極力排除してしまうわけです。

では、御託はこれくらいにして、実際にやってみましょう。明らかにカビの生えているディスクを使用し、正常に吸えるかどうかを3つのツールでそれぞれ試してみました。
[ MAKE_HD ]
まずP88SR付属で、最も使い勝手の良くて高速なMAKE_HD.exeで試してみます。
お、なかなか順調に進んでいます。。。あ、track30あたりからCRCエラーが起こるようになりました。track40を過ぎたあたりからは、アンフォーマットと認識したのか読んでもくれなくなりました。うーん、さすがにカビは辛いですか。。。

[ RDSK ]
次に、復元にかけては史上最強との呼び声も高いRDSKで試してみます。こちらは88のドライブを使用しますし、対象ディスクも実機では何とか動いているのでMAKE_HDよりも高い確率で吸出しが出来ることが期待できます。やってみましょう。
うーん、こちらもなかなか順調ですが。。。やはりtrack30あたりから1track当たりのセクタ数がバラバラになってしまいました。プロテクトも考えられますが、それにしては奇数トラックだけが連続してセクタ数に変化が見られることから、おそらくディスクの裏面のカビがかなり酷いという事が推測できます。実機では動いているのですが、もはや諦めるしかないのでしょうか?

[ MAHALITO ]
では最後の手段として、低速でエラーに弱いと悪評の高い(?)MAHALITOを使用します。
MAKE_HDとRDSKの吸出し時の画面を見る限り、このディスクのフォーマットはN=1で16セクタのトラックが多かったことから、とりあえずこのディスクはN=1で16セクタ*80トラックのN88DISK-BASICフォーマット(標準フォーマット)であると推測して、これで試してみることにしましょう。
N88DISK-BASICのシステムディスクを持っている人は、これをMAHALITOで吸い出します。(ちなみに、もし既にD88化したファイルを持っているなら、D88ファイルに拙作MOGREF.exeをかけてフォーマット情報ファイルを作成した方が楽です)
準備は整いました。mahalito a -2D -c -m43 -Fフォーマット情報ファイル 出力ファイル 吸出し元ドライブを実行し、吸出しにチャレンジしましょう。
。。。終わりました。拙作DILTO.exeを使ってD88へのコンバートを行い、早速起動してみましたが、特に問題は無いようです。吸出しは成功です。

いかがでしたか?MAHALITOの強力さが多少は分かって頂けたと思います。ただし、今回はうまく行ったものの、実際はこれほどうまく行かない場合もあります。(DATA部にCRCエラーがある場合など)
また、MAHALITOはプロテクトに弱いです。具体的にはセクタ毎のDDAMに対応していないため、そのようなプロテクトが用いられていた場合、正常に動作しません。(他の吸出しツールはこの辺も完備しているようです)
さらに、読み出し対象ディスクのフォーマット形式が分からないと、この方式では吸い出せません。また、分かっていたとしても、今度はフォーマット情報ファイルが無ければお話になりません。フォーマット情報ファイルは、ある程度知識のある方(バイナリエディタが使えれば作れる?)ならMAHALITOのDOCファイルを読んで自作できますが、そうでない方はひたすら自分の持っているディスクやD88ファイルから作るしかないでしょう。(もし要望と時間があれば専用の作成ツールを作って載っけますが)


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