PC-88 EmulatorsTo Main MenuTo INDEX


◎PC-88(80)エミュレータ機能表
MS Win32   MS Win32   PC-98x1   PC-98x1   Macintosh   Macintosh   X-Windows   X-Windows   PDA/携帯端末   PDA/携帯端末   OS/2 OS/2


P88SR  PC88EMU
M88  PC88WIN  X88000  W88  X88000N
PC88EM
QUASI88  X88000(Linux ver)
M88/pocket  M88/handheld  zQUASI88(QUASI88 for SL-C7x0)  QUASI88z(QUASI88 for Zaurus)
M88 for OS/2
SDL版QUASI88  j80(PC-80)



       
P88SR 機能表
P88SR (PC8801SR以降エミュレータ)
最終更新Version 1.00 (2000/05/03) 制作者 ぶるー氏
動作機種 / OS PC98x1 or EPSON互換機 /
MS-DOS Ver5.00以上
Win9xのDOS窓、DOSモード可
(場合によって制限あり)
必要CPU (推奨) i486SX 25MHz以上
(i486DX2 66MHz以上)
その他必要環境 FM音源(86互換)必須 ( 推奨:86音源+ちびおと(ADPCM用RAM))
SystemROM (BIOS) 必要ファイル:
 PC88.ROM (吸出:GETROM.EXE)

任意ファイル:
 辞書機能:JISHO.ROM (吸出:GETJISHO.EXE)

対応イメージ ・DISKイメージ: D88 ( 2D / 2DD / 2HD )
・TAPEイメージ: T88
・標準フォーマットFDを直接制御可能
サウンド ・BEEP (PC-98のBEEPを直使用)
・サウンドボード1(OPN)
・サウンドボード2(OPNA)
 (OPN/OPNAは86互換音源直使用
  ADPCM用RAM使用を推奨)
BASICモード N / V1S / V1H / V2
動作CLOCK 4MHz / 8MHz (自動調整なし) Sub CPU ・SubCPUウェイト調整機能
・MAIN/SUB同期機能
DISPLAY解像度 200Line / 400Line DISPLAYモード Digital / Analog
画面モード 基本的に全画面のみ ScanLine
(インタレース)
PCG PCG-8100相当 (サウンド対応) 拡張RAM ○ (128KBのみ)
ジョイパッド ○ (ATARI仕様) マウス ○ (バスマウスのみ)
辞書ROM ○ (要 JISHO.ROM) ディップスイッチ
I/Fポート RS232C / プリンタ 状態セーブ ○ (10個まで)
画面キャプチャ × テンキーカーソル割当
特殊キー対応 ・PC-98キーボード使用のためPC-88とほぼ同じ
その他の特徴機能 ・実FD対応(標準フォーマットのみ)
・ディスクアクセス表示
・2段階ウェイト調整
・デバッグ機能
・パッチファイル(PAR)機能
・簡易ランチャ機能
今後の要望/課題 ・88実機相当のWAIT自動調整
・ADPCM発音の効率化&WAIT安定
・実機以上のマウス速度(個人意見)
・全てのソフトを動くようにする
解説
 1997年10月〜11月にかけて、あるエミュレータがインターネットで公開されました。
 ぶるー氏が製作された PC-98のDOSで動作する「PC8801SR以降エミュレータ」、俗に言う P88SR です。
 公開当初より圧倒的なエミュレーション精度・軽動作を誇り、ある意味これ以後のPC-88エミュレータおよびその他の国産PCエミュレータの方向性を決定づけたエミュレータです。

 その影響力は物凄いものがあり、P88SR公開後、中古のPC-88の値段が5倍にも10倍にもなり、中古のPC-98および外付け5'FDD、86音源ボードの供給不足を呼びました。
 なかでも、MAD FACTORYの ちびおと などは、需要が多かったため再生産されたほどです。

 P88SRが絶大な人気を誇ったのは、PC-98とPC-88の共通部分を利用してプログラムされており、とにかくWAIT周り以外はホンモノとしか言いようがなく、特にサウンドエミュレーションについては FM音源チップ(YM2203、YM2608等)をそのまま使用しているため、ほぼ実機と同クオリティであったことがポイントでしょう。
 現在よりも6年前といっても、1997年、1998年まで PC-88を保有し続けている人というのは、純粋にゲームが好きだったから、といったものの他に、何か1つ2つほど手放せなかった理由を抱えている人も多く、その理由のうちの大きなものの1つが「サウンド」であったことは想像に難くありません。
 P88SRが公開された当初の掲示板主要メンバーに、KAJA氏、NOR-MASTER氏、UME-3氏、TAN-Y氏といった方々がいらっしゃったところでも、それは垣間見ることができます。

 さて、前述のように、あらゆる意味で「伝説」を打ち立てた P88SR ですが、PC-98のDOSアプリであるところから、PC-88エミュレータの主流は次第に Win32アプリである M88 に移り行き、最近では PC-88エミュレータユーザでも P88SR の名称すら知らない人が大多数になってしまったかと思います。
 なにせ、P88SRを動作させる PC-98 すら、来る 2003/09/30 を持って受注終了となり、現在でもすでにエミュレーションされる側として登場する方が多くなっているのですから...

 間違いなくP88SRは、PC/AT引いてはMacや他機種においても PC-88、それだけでなく、FM-7 や X1 、兄貴分の PC-98 といった国内PCアーキテクチャの保全(ここではぶっちゃけエミュレーション)の牽引役となり、その役目を立派に果たしていました。

 時代の流れのため、使用する人は減っていき、バージョンアップも久しくなくなってしまいましたが、私は生涯使用し続けようと思っています。
 それほど、このエミュレータとの出会いは衝撃的だったのです。

文責:AKATTA (2003/11/29)



       
M88 機能表
M88
最終更新Version 2.21a (2003/11/11) 制作者 cisc氏
動作機種 / OS Microsoft Windows
95(98 Me)/NT/2000/XP
必要CPU (推奨) (PentiumIII 0.5GHz以上)
その他必要環境 DirectX 3以上必須
ROMEO使用には次のファイルが必要
 PCIDEBUG.DLL(必須)、Pcidebug.sys(NT/2000/XP)、pcidbg95.vxd(95/98/Me)
ガジマルの森から入手)

SystemROM (BIOS) 必要ファイル:
 N88.ROM、N88_0.ROM、N88_1.ROM、N88_2.ROM、N88_3.ROM、N80.ROM、DISK.ROM
 KANJI1.ROM、KANJI2.ROM (必要最小限なら N88.ROM、DISK.ROM、KANJI1.ROM のみで可)
  (吸出:READROMTransDiskTransRom)

任意ファイル:
 辞書機能:JISYO.ROM (P88SRの JISHO.ROMと同じイメージ。吸出:TransDisk)
 CD使用:CDBIOS.ROM + CDIF.m88 (吸出:TransDisk)
 8001mk2:N80_2.ROM (吸出:TransDisk for N80)、
     HIRAFONT.ROM (入手:Gen88Font恵梨沙フォント→ひらがなフォントROMコンバータ)
 8001mk2SR:N80_3.ROM (吸出:TransDisk for N80)

対応イメージ ・DISKイメージ: D88 ( 2D / 2DD / 2HD )
・TAPEイメージ: T88 (ロードのみ)
サウンド ・BEEP
・サウンドボード1(OPN)
・サウンドボード2(OPNA)
 リズム対応は下記ファイルが必要
 2608_BD.WAV、2608_SD.WAV
 2608_TOP.WAV、2608_HH.WAV
 2608_TOM.WAV、2608_RIM.WAV
 サンプリングレート指定可能
・ジャストサウンド
 (要 JS.m88)
BASICモード N80(V1) / N80(V2) / N
V1S / V1H / V2 / V2(CD)
動作CLOCK 4MHz / 8MHz
(1MHz〜100MHzまで指定可。
自動調整・全力駆動も可。
リフレッシュレート指定可)
Sub CPU 自動 / 2:1 / 1:1
DISPLAY解像度 200Line / 400Line DISPLAYモード Digital / Analog
画面モード 窓表示 / 全画面 ScanLine
(インタレース)
PCG PCG-8100相当 (サウンド未対応)
PcgSound.m88でサウンドに対応
拡張RAM ○ (0KB〜128KB〜8192KB)
ジョイパッド マウス
辞書ROM ○ (要 JISYO.ROM) ディップスイッチ
I/Fポート lpt_sample.m88でプリンタ対応
(ファイルへの出力のみ)
状態セーブ ○ (10個まで)
画面キャプチャ テンキーカーソル割当
特殊キー対応 ・PC-98キーボード対応可。その場合はPC-88とほぼ同じ。(COPY/STOPのみvfキー)
・106キーの場合は以下のとおり。
 STOP:F11 COPY:F12(F12 Reset無効時) HELP:End カナ:Scroll Lock
 GRPH:ALT(メニュー抑制時) テンキー",(カンマ)":テンキー"."(NumLockoff時) etc..
その他の特徴機能 ・Waveファイルへの録音機能
・各音階のON,OFF機能
・ROMEO(FM音源OPL3-L)対応
・ディスクアクセス表示
・マウスジョイスティック機能
・デバッグ用窓表示
・ブランクDISK作成機能
・各音階毎の音量調節
・その他M88モジュールによる拡張
 (Seek音、S98、DOSファイル読・書)
今後の要望/課題 ・より動作を軽くする
・全てのソフトを動くようにする
解説
 1998年5月。P88SRのインターネット上の公開より半年。
 半年間で、P88SRは元からのエミュレーション精度をますます磨きをかけ、「もうほとんどのゲームは動作する」という状態になっており、使用者も増加していました。
 そんな中、すでに国内でのPC出荷数では PC-98 を抜いていた PC/AT機のユーザが待望していたものは「PC/ATのDOSで動作するPC-88エミュレータ=P88SRのPC/AT移植」でした。
 しかし、P88SRはPC-98とPC-88のアーキテクチャ上の共通点を利用している部分が多く、それらをPC/AT用に書き換えて移植することは非常に困難でした。
 というわけで、このころのP88SRの掲示板は「PC/AT版を作ってほしい」「作れないならソースを公開してほしい」と言った意見とその回答と反論で一杯でした。

 それでは、PC/ATのDOS版のPC-88エミュレータは存在しなかったのでしょうか?
 答えはNOです。PC/ATのDOSで動作するPC-88エミュレータは私の知る限り、3つほどありました。
 しかし、そのうち2つはほぼ試作品段階のもので、音源のサポートもされておらず、互換性も低いものでした。
 1つは N88 という有名なエミュレータもありましたが、それは PC-8801、俗に言うガンパチをエミュレートするものでした。
 ようするに、PC-8801mk2SR以降という、PC-88スタンダードを満足にエミュレートできるエミュレータは1つもなかったのです。
 そういった状況下で、P88SRという今時点でもおおよそエミュレータと呼ばれる中で1・2位を争えるくらいに再現度が高いエミュレータが、PC-98のDOS上で苦もなく(これは語弊がありますが)動いている...
 PC/ATユーザの要望は、当然といえますし、時代の流れともとれました。

 そんな中、1998年5月28日。重大事件が発生したのです。
 なんと、P88SR掲示板での制作者cisc氏自らの書き込みにて、Windows版88エミュレータ M88 の存在が明るみとなったのです!!
 私もその日の内にダウンロードして、定番ながら イース を動かして、「うわぁ〜、ホントにWindows上で、しかもPSGを鳴らして動いてる〜!!」と感動したものです。

 そうして、M88 は日進月歩の勢いでバージョンアップを重ね、ついには P88SR にも届かんばかりの精度、また、arearea氏の協力によって PC-8001mk2/SR エミュレートの追加、外部モジュールによる機能拡張による CD-ROM対応等、一部の付加機能では P88SR を大きく凌駕するまでになり、今や PC-88ならびに国産レトロPCエミュレータを代表する存在にまでなったのはご存知のとおりだと思います。
 また、現在でも地道にバージョンアップが続いており、今後も目の離せないエミュレータでもあります。

文責:AKATTA (2003/11/29)



       
PC88WIN 機能表
PC88WIN
最終更新Version 1.14 (1999/03/05) 制作者 SOLTIN氏
動作機種 / OS Microsoft Windows
95(98 Me)/NT/2000/XP
必要CPU (推奨) (PentiumII 300MHz以上)
その他必要環境 waveが再生できること
SystemROM (BIOS) 必要ファイル:
 PC88.ROM、KANJI1.ROM
  (KANJI1.ROMの入手は GETK(PC-98)Gen88FontM88の説明 を参照。
   PC88.ROMの入手は P88SRの説明 を参照。PC/ATなら M882P88pb2p88 で変換)

対応イメージ ・DISKイメージ: D88 ( 2D )
サウンド ・BEEP
・サウンドボード1(OPN)
・サウンドボード2(OPNA)
 リズム対応は下記ファイルが必要
 2608_BD.WAV、2608_SD.WAV
 2608_TOP.WAV、2608_HH.WAV
 2608_TOM.WAV、2608_RIM.WAV
 サンプリングレート指定可能
BASICモード N / V1H / V2
動作CLOCK 4MHz / 8MHz
(自動調整、
リフレッシュレート指定可)
Sub CPU 自動
DISPLAY解像度 200Line DISPLAYモード Analog のみ
画面モード 窓表示のみ ScanLine
(インタレース)
PCG × 拡張RAM ×
ジョイパッド × マウス ×
辞書ROM × ディップスイッチ ×
I/Fポート × 状態セーブ ×
画面キャプチャ × テンキーカーソル割当 ○ (NumLockoff時)
特殊キー対応 COPY:F11 STOP:F12 HELP:End GRAPH:無変換 カナ:ScrollLock
テンキー",(カンマ)":テンキー"-"(NumLockoff) テンキー"=":テンキーの"+"(NumLockoff)
その他の特徴機能 ・ディスクアクセス表示
・ブランクDISK作成機能
・鍵盤表示機能(各音階のON,OFF機能)
今後の要望/課題 ・より動作を軽くする
・全画面対応
・400Lineモード対応
・2HD/2DDのD88対応
・テープイメージ対応
・マウス・ジョイスティック対応
・状態セーブ機能
・動作ゲームのより一層の拡大
解説
 このエミュレータを知ったのは、P88SRの掲示板 でも M88の掲示板 でもなく、一般のエミュレータニュース(志保ニュースあたり?)だったような気がします。
 実は、この辺は大分記憶が曖昧で、それほど良く覚えていません。<ごめんなさい

 ただ、PC88WIN 公開のニュースが流れた当時(1998年7月4日)、M88 はOPNやBEEP未対応でPSGのみだったのに対し、PC88WIN はなんと初期バージョンから OPN標準実装であったのに、ひどく驚いたことだけははっきりと覚えています。
 anonBさんと、「うわぁ〜、イースがちゃんと音楽なってますよ。FM音源で。」「こりゃすごいエミュレータが出たもんだ。」とメールでお話ししながら試していたのが思い出されます。

 また、PC88WIN公開のニュースが流れてから3日後くらいに、きっちりと M88 もOPN・BEEP対応がなされました。
 PC88WIN と M88 はよきライバルであり、互いに競い合い数日、数週単位でバージョンアップを重ね、ついにはともに念願の OPNA・ADPCM対応を実現しました。

 PC88WIN はその後、制作者SOLTIN氏の多忙のためか 1999年3月より開発がストップしてしまったようですが、「OPN・OPNA鍵盤表示機能」や「何故か P88SR でも M88 でも動かないソフトが正常動作する場合がある」「サウンドエの一部の音色はM88のものより再現が良いかも」といった特殊性?と、M88ほどではないものの、それでもほぼ完成の域にあるエミュレーション精度、初心者にもわかりやすいI/Fを持っており、PC-88エミュレータを使用するものにとって「おさえておかなければならないエミュレータ」であると思います。

文責:AKATTA (2003/11/29)



       
X88000 機能表
X88000
最終更新Version 1, 3, 3 (2002/06/15) 制作者 Manuke氏
動作機種 / OS ・Microsoft Windows
 95(98 Me)/NT/2000/XP

・Linux + X-Windows

必要CPU (推奨) MMX Pentium166Mhz以上
(PentiumIII 1.4GHz以上)
その他必要環境 (Win32版)特になし   (Linux版)GTK+
SystemROM (BIOS) 必要ファイル:
 N88.ROM、N88_0.ROM、N88_1.ROM、N88_2.ROM、N88_3.ROM、N80.ROM、DISK.ROM
 KANJI1.ROM、KANJI2.ROM (必要最小限なら N88.ROM、DISK.ROM、KANJI1.ROM のみで可)
  (吸出:READROMTransDiskTransRom)
または PC88.ROM、KANJI1.ROM、KANJI2.ROM
  (KANJI1.ROM、KANJI2.ROMの入手は GETK(PC-98)Gen88FontM88の説明 を参照。
   PC88.ROMの入手は P88SRの説明 を参照。PC/ATなら M882P88pb2p88 で変換)

任意ファイル:
 8001mk2:N80_2.ROM (吸出:TransDisk for N80)、
     HIRAFONT.ROM (入手:Gen88Font恵梨沙フォント→ひらがなフォントROMコンバータ)
 8001mk2SR:N80_3.ROM (吸出:TransDisk for N80)

対応イメージ ・DISKイメージ: D88 ( 2D / 2DD / 2HD )
・TAPEイメージ: T88、CMT
・メモリイメージ: N80
サウンド ・BEEP
・PC-8801mkII疑似サウンド
 (OPN・OPNAは未対応)
BASICモード N80(V1) / N80(V2) / N
V1S / V1H / V2
動作CLOCK 4MHz / 8MHz
(自動調整、25%〜400%の調整
および全力駆動も可)
Sub CPU 自動
DISPLAY解像度 200Line / 400Line DISPLAYモード Analog のみ
画面モード 窓表示 / 全画面 ScanLine
(インタレース)
PCG × 拡張RAM ○ (128KB+ビデオアートボード)
ジョイパッド × マウス ×
辞書ROM × ディップスイッチ ×
I/Fポート プリンタ (PC-PR201対応)
プレビューおよびクリップボードコピー対応
状態セーブ ×
画面キャプチャ △ (クリップボードコピー対応) テンキーカーソル割当 ×
特殊キー対応 STOP:F11 GRAPH:F12 HELP:End GRAPH:無変換 カナ:ScrollLock または IMEカナモード
COPY:Alt+F1 CTRL+COPY:Ctrl+Alt+F1 GRPH+COPY:Shift+Alt+F1
その他の特徴機能 ・デバッグ機能(ステップ/トレース実行)
・IME経由でのかな入力が可能
・FDDを1〜4まで設定可能
今後の要望/課題 ・より動作を軽くする
・OPN・OPNA等FM音源回りの実装
・マウス・ジョイスティック対応
・状態セーブ機能
・動作ゲームのより一層の拡大
解説
 1998年8月半ば。
 このころ、PC-88のエミュレータの勢力図は、元祖といえる P88SR 、OPNA・BEEPに対応しPC/ATユーザからの多くの支持を得た M88 、後発ながらもエミュレーション精度・サウンドエミュレートともに合格点で初心者にもわかりやすいI/Fを持つ PC88WIN の3エミュレータが中心となり、今よりもずっと活気があり、盛り上がっていました。

 そんななか、上記の3エミュレータの影響を受けてか、各所で PC-80/PC-88 エミュレータの開発が進められていました。
 こういったエミュレータの中で、ひときわ異彩を放っていたのが Manuke氏が製作されていた X88000 です。

 公開当時、V2モードもFDDにも対応していなかったものの、元祖PC-8001エミュレータである N80 で使用できた メモリイメージやCMT形式のテープイメージ、そして PC-88用テープイメージとして Manuke氏が規格した T88 テープイメージが使用できるなど、基本的にPC-8801mk2SR以降をターゲットとしていた 他のエミュレータに対して、PC-80 および N-BASIC よりの設計思想が、そのエミュレータ独自の「色」を良く醸し出していました。

 また T88テープイメージについては、P88SR や M88 でも採用され PC-88エミュレータの 標準テープイメージ形式 として認知されています。

 その後バージョンアップを重ねて、待望の V2 および FDD 対応はいうまでもなく、IME経由でのカナ入力モード、PC-PR201のプリンタ対応(プレビューとして表示し、クリップボードへコピー可能)、さらには ビデオアートボード対応など、他のエミュレータにはない付加機能を多く備え、ますます特徴的なエミュレータとなっていきました。
 また、デバック機能が非常に強力で、自力でプロテクトを破るとかそういった用途のために、パワーユーザ御用達のエミュレータでもあります。
 OPN・OPNAには対応されておりませんが、上記のような特徴もあって、愛用者も多いエミュレータです。

 最近は更新が停滞しているようですが、Manuke氏はお元気ですので、いつかOPN・OPNAへの対応その他もろもろを引っさげてバージョンアップがなされる日を心待ちにしています(^^)

文責:AKATTA (2003/11/29)



       
W88 機能表
W88
最終更新Version 0.05 (1999/03/30) 制作者 anonB氏
動作機種 / OS Microsoft Windows 95(98 Me)/NT 必要CPU (推奨) (PentiumIII 0.5GHz以上)
その他必要環境 DirectX 3以上必須
SystemROM (BIOS) 必要ファイル:
 N88.ROM、N88_0.ROM、N88_1.ROM、N88_2.ROM、N88_3.ROM、N80.ROM、DISK.ROM
 KANJI1.ROM、KANJI2.ROM
  (吸出:READROMTransDiskTransRom)

対応イメージ ・DISKイメージ: D88 ( 2D )
サウンド ・BEEP
・サウンドボード1(OPN)
・サウンドボード2(OPNA)
 リズム対応は下記ファイルが必要
 2608_BD.WAV、2608_SD.WAV
 2608_TOP.WAV、2608_HH.WAV
 2608_TOM.WAV、2608_RIM.WAV
 サンプリングレート指定可能
BASICモード N / V1S / V1H / V2
動作CLOCK 4MHz / 8MHz
(1MHz〜100MHzまで指定可。
自動調整・全力駆動も可。
リフレッシュレート指定可)
Sub CPU 自動
DISPLAY解像度 200Line / 400Line DISPLAYモード Digital / Analog
画面モード 窓表示 / 全画面 ScanLine
(インタレース)
×
PCG PCG-8100相当 (サウンド未対応) 拡張RAM ○ (128KBのみ)
ジョイパッド マウス ×
辞書ROM × ディップスイッチ
I/Fポート × 状態セーブ ×
画面キャプチャ テンキーカーソル割当
特殊キー対応 ・PC-98キーボード自動対応。その場合はPC-88とほぼ同じ。(COPY/STOPのみvfキー)
・106キーの場合は以下のとおり。
 STOP:F11 COPY:F12(F12 Reset無効時) HELP:End カナ:Scroll Lock
 GRPH:ALT(メニュー抑制時) テンキー",(カンマ)":テンキー"."(NumLockoff時) etc..
その他の特徴機能 ・ディスクアクセス表示
・デバッグ用窓表示
・ブランクDISK作成機能
・パッチファイル(PAR)機能
今後の要望/課題 ・Windows2000/XP対応
解説
 W88は、M88 rel 1.9e' のソースを元に anonB氏が マルチイメージ対応、PAR対応させたエミュレータです。

 W88が開発された当初のM88(rel 1.9e')は、シングルイメージ(単一DISKイメージ)にしか書き込みの対応をしていなかったため、ゲーム単位でイメージを保持するのが面倒でした。
 (もっとも、最近はシングルイメージ単位で圧縮ファイルで保存というのが割とメジャーになっているようでもありますが)

 元祖PC-88SRエミュレータであるP88SR自体がマルチイメージに当初から対応していたため、マルチイメージ対応は兼ねてより懸案事項に上げられていたものの、D88ファイルの構造によりマルチイメージ対応は困難なものでした。

 そこで、M88 rel 1.9e'から rel 2.00 にVerUPする際に、ソース自体をほぼ最初から作り直す等の見直しが必要となったのはまた別の話。

 W88 は 当時マルチイメージ対応がなされていなかった M88 で、P88SRで使用していたイメージをそのまま使用するために開発されたと言っても過言ではありません。
 PAR対応にしても、当時 P88SR にて使用していたPATファイルを M88 でも使用できれば、ということで対応されておりますので、W88自体が 「P88SR の機能を M88 へフィードバックする」という役割を担っていたとも言えます。

 現在のM88(rel 2.19a)では、マルチイメージの完全対応も済んでおり、そういった意味では W88 の意義も多少薄れてしまっていますが、今でもPC-98以外のPC-88エミュレータでPARが使用できるのは W88 だけです。
 anonB氏は PAR機能を使用できるようにするM88モジュールの構想も持たれており、それがリリースされた時、W88 の役目は終了となるでしょう。

文責:AKATTA (2003/09/16)



       
W88 機能表
W88
最終更新Version 0.05 (1999/03/30) 制作者 anonB氏
動作機種 / OS Microsoft Windows 95(98 Me)/NT 必要CPU (推奨) (PentiumIII 0.5GHz以上)
その他必要環境 DirectX 3以上必須
SystemROM (BIOS) 必要ファイル:
 N88.ROM、N88_0.ROM、N88_1.ROM、N88_2.ROM、N88_3.ROM、N80.ROM、DISK.ROM
 KANJI1.ROM、KANJI2.ROM
  (吸出:READROMTransDiskTransRom)

対応イメージ ・DISKイメージ: D88 ( 2D )
サウンド ・BEEP
・サウンドボード1(OPN)
・サウンドボード2(OPNA)
 リズム対応は下記ファイルが必要
 2608_BD.WAV、2608_SD.WAV
 2608_TOP.WAV、2608_HH.WAV
 2608_TOM.WAV、2608_RIM.WAV
 サンプリングレート指定可能
BASICモード N / V1S / V1H / V2
動作CLOCK 4MHz / 8MHz
(1MHz〜100MHzまで指定可。
自動調整・全力駆動も可。
リフレッシュレート指定可)
Sub CPU 自動
DISPLAY解像度 200Line / 400Line DISPLAYモード Digital / Analog
画面モード 窓表示 / 全画面 ScanLine
(インタレース)
×
PCG PCG-8100相当 (サウンド未対応) 拡張RAM ○ (128KBのみ)
ジョイパッド マウス ×
辞書ROM × ディップスイッチ
I/Fポート × 状態セーブ ×
画面キャプチャ テンキーカーソル割当
特殊キー対応 ・PC-98キーボード自動対応。その場合はPC-88とほぼ同じ。(COPY/STOPのみvfキー)
・106キーの場合は以下のとおり。
 STOP:F11 COPY:F12(F12 Reset無効時) HELP:End カナ:Scroll Lock
 GRPH:ALT(メニュー抑制時) テンキー",(カンマ)":テンキー"."(NumLockoff時) etc..
その他の特徴機能 ・ディスクアクセス表示
・デバッグ用窓表示
・ブランクDISK作成機能
・パッチファイル(PAR)機能
今後の要望/課題 ・Windows2000/XP対応
解説
 W88は、M88 rel 1.9e' のソースを元に anonB氏が マルチイメージ対応、PAR対応させたエミュレータです。

 W88が開発された当初のM88(rel 1.9e')は、シングルイメージ(単一DISKイメージ)にしか書き込みの対応をしていなかったため、ゲーム単位でイメージを保持するのが面倒でした。
 (もっとも、最近はシングルイメージ単位で圧縮ファイルで保存というのが割とメジャーになっているようでもありますが)

 元祖PC-88SRエミュレータであるP88SR自体がマルチイメージに当初から対応していたため、マルチイメージ対応は兼ねてより懸案事項に上げられていたものの、D88ファイルの構造によりマルチイメージ対応は困難なものでした。

 そこで、M88 rel 1.9e'から rel 2.00 にVerUPする際に、ソース自体をほぼ最初から作り直す等の見直しが必要となったのはまた別の話。

 W88 は 当時マルチイメージ対応がなされていなかった M88 で、P88SRで使用していたイメージをそのまま使用するために開発されたと言っても過言ではありません。
 PAR対応にしても、当時 P88SR にて使用していたPATファイルを M88 でも使用できれば、ということで対応されておりますので、W88自体が 「P88SR の機能を M88 へフィードバックする」という役割を担っていたとも言えます。

 現在のM88(rel 2.19a)では、マルチイメージの完全対応も済んでおり、そういった意味では W88 の意義も多少薄れてしまっていますが、今でもPC-98以外のPC-88エミュレータでPARが使用できるのは W88 だけです。
 anonB氏は PAR機能を使用できるようにするM88モジュールの構想も持たれており、それがリリースされた時、W88 の役目は終了となるでしょう。

文責:AKATTA (2003/09/16)



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